七ふくたいむず2026 2月
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26.02.27
寒さが残るこの時期、「道で転倒した」「家の中でつまずいた」というご相談が増えてきます。
実は、冬に転倒が増えるのは路面が凍るからだけではありません。
私たちの体に備わっている"バランスを保つ力"が、寒さや加齢の影響を受けやすくなることも大きな原因です。
今回は、転倒予防のカギとなる「3つの身体機能」と、ご自宅でできる簡単なトレーニングをご紹介します。
なぜ寒いと転倒しやすいの?
寒くなると筋肉がこわばり、動きが小さくなります。また、血流が低下することで反応が遅れやすくなります。
さらに加齢に伴い、視力や筋力、バランス能力も少しずつ低下していきます。
これらが重なることで、ちょっとした段差やカーペットの縁につまずきやすくなるのです。
転倒に関わる3つの身体機能
① 感覚機能(周囲の情報を集める力)
私たちは無意識のうちに、目や耳などから情報を集めてバランスを取っています。
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視覚:段差や障害物に気づく力。
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前庭感覚(内耳):頭の傾きや動くスピードを感じる力。
これらがうまく働かないと、体が傾いたことに気づくのが遅れてしまいます。
② 下肢筋力(体を支える力)
特に太ももやお尻、ふくらはぎの筋肉は、立つ・歩く・踏ん張るといった動作に重要です。
筋力が弱くなると、つまずいたときに踏ん張れず、そのまま転倒してしまいます。また、足のつま先を上げる力が弱いと、わずかな段差でも引っかかりやすくなります。
③ バランス能力(崩れた姿勢を立て直す力)
感覚と筋力を脳が統合し、瞬時に体勢を戻す力です。
寒さで筋肉が硬くなると、脳から筋肉への指令が伝わるスピードもわずかに低下し、反応が遅れやすくなります。
今日からできる転倒予防トレーニング
■ 足首の柔軟性を高める
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椅子に座り、足首をゆっくり回す
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つま先を上げたり下げたりする
足首が柔らかいと、歩行が安定しやすくなります。
■ 太もも・お尻の筋トレ
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椅子に座って膝を持ち上げる
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スクワット(無理のない範囲で)
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仰向けでお尻上げ運動
大きな筋肉を鍛えることで、姿勢が安定します。
■ 反応を高める動き
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その場での早い足踏み
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少し速めの歩行
"素早く動く"練習も転倒予防には大切です。
~転ばない体づくりは日々の積み重ね~
転倒は骨折や入院のきっかけとなり、その後の生活の質(QOL)に大きく影響します。
しかし、感覚・筋力・バランス能力は、適切な運動で維持・改善が可能です。
当院では、患者さま一人ひとりの状態に合わせた運動指導やリハビリテーションを行っています。
「最近つまずきやすい」「歩くのが不安」と感じる方は、どうぞお気軽にご相談ください。
寒い季節こそ、意識して体を動かし、安全で元気な毎日を過ごしましょう。
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