七ふくたいむず2025 5月
-
25.05.30
運動と認知機能の関連については近年さまざまな研究が行われています。
オーストラリアや日本の研究では、週2~3回の筋トレを3~6か月続けることで、記憶力や注意力、実行機能(計画力・判断力)などが向上したという結果が出ています。
筋トレは脳の活動を活発にし、認知症予防に役立つ可能性があります。
積極的に体を動かすことが、自分自身の未来を守る一歩となります。
【始めること・継続することの大切さ】
運動の効果を実感するには、始めること、そして続けることが何より大切です。しかし、それが難しいのが現実です。
運動習慣を「身につける」ためには、心理的な側面と環境的な側面の両方からアプローチすることが効果的です。
【心理的側面】~まずは「小さく始める」こと~
● 明確な目標設定
「筋トレで認知症を予防したい」という大きな目標だけでは続きません。
たとえば、「毎週月・木の朝に5分だけ体操する」といった具体的で現実的な目標を立てましょう。
● 成果より「達成感」
続けるためには、「できた!」という感覚が重要です。回数や時間よりも「今日は運動できた」という成功体験を積むことが、モチベーション維持には重要です。
● 習慣化のコツ:「トリガー」を使う
朝食後やテレビのCM中、日常生活の洗濯や掃除、買い物などの行動とセットにすると、習慣になりやすくなります。
【環境的側面】~「続けられる仕組み」をつくる~
● サポートを受けられる環境に身を置く
理学療法士や健康運動指導士など、専門家のサポートがあると安心して取り組めます。
当院では心臓リハビリテーション、メディカルフィットネスという形で運動療法を実施しています。
一人では不安な方、興味を持たれた方は、診察時にお気軽にご相談ください。
● 無理のない運動から始める
椅子からの立ち座り、ペットボトルを使った軽い腕の運動、つま先上げなど、自分の体力に合った運動を選ぶことでケガの予防にもなり、継続しやすくなります。
● 「一緒にやる」仲間をつくる
家族や友人と一緒に運動する、通いの場に参加することで、社会的なつながりが生まれ、習慣化しやすくなります。
【まとめ】
運動は、認知機能を保つための大切な習慣です。
大切なのは「始めること」そして「続けること」です。
いきなり大きなことを目指す必要はありません。
小さく始めて、気持ちよく続けることが未来の自分への投資になります。
私たちもサポートいたしますので、ぜひ一歩を踏み出してみてください。